【報告】森を楽しむ講座2022 街の樹めぐりコース9月「浅草エリア」 (9月22日27日)
リアル講座の後半が始まりました。
連休を毎週末襲った台風により残念ながら24日は中止。
まだまだ暑さも続く中でしたが、寺社や木陰を巡りながら新規エリアの街歩きをしました。
スタートは浅草のシンボル「雷門」。
正面は記念撮影待ち観光客の長蛇の列。
グループの集合受付は門の脇で。
行動制限が緩やかになり、賑わいがもどってきた仲見世通りをそぞろ歩き。
外国人観光客はまばらです。
人ごみを避けるため、宝蔵門(仁王門)を遠目に右手に折れ弁天堂へ向かいます。
二尊仏の脇をさらに奥へと進みます。
浅草寺東南に位置する小高い丘にある弁天堂。
関東三弁天として霊名も高く、境内の鐘楼は江戸時代の「時の鐘」のひとつです。
そのまま東側から回り込み、点在する戦災イチョウを観察。
こちらはご神木のイチョウ。
頼朝公が参拝の折に挿した枝から芽吹いたと伝えられています。
平日のためか境内には小中学生の姿が多くみられます。
本堂の前を横切り、ひっそりとした西側エリアへ。
この時期は実のついた樹木などもゆったり観察できます。
現存する都内最古の石橋。
六角堂は浅草寺境内、最古の遺構です。
コロナ禍の観光ミッションはとにかく人ごみを避けること。
本堂裏手から、再び東側エリアの浅間神社へ移動します。
権現造りの社殿は3代将軍家光の寄進。
5月に行われる「三社祭」は浅草神社の例大祭です。
浅草神社から隅田公園へ歩を進めます。
このエリアのもう一つのシンボルも隅田川の向こうに見えてきました。
関東大震災後、復興公園として整備された隅田公園。大正6年着工〜昭和6年完成ですが、この地域は昭和20年東京大空襲で再び大きな被害を被りました。
台東区側の言問橋付近にその痕跡や慰霊碑が見られます。
6月に飛鳥山で観察したアオギリ。秋になり不思議な形状の実をたわわにつけています。
隅田公園千年桜(台東区側)。三滝滝桜の子孫木を公園のシンボルツリーとして育てています。
バックにスカイツリー。
下見ではまばらだったヒガンバナが開催日に合わせたように咲きそろいました。
隅田公園をいったん外れ、待乳山聖天(本龍院)へ立ち寄ります。
巾着と二股大根のモチーフが境内の各所に見られます。
大きな提灯にも。
特に大根は心身を清浄にする聖天さまの「おはたらき」を象徴するものとして、欠かせない供物とされています。
ふたたび隅田公園に戻り、桜橋を渡って対岸へ。
X字型のこの橋は歩行者専用で台東区と墨田区を結んでいます。
向島は明治期に料亭などが置かれ花街として栄えました。
見番も今は向島墨堤協会に統合されています。
向島界隈を抜けて三囲神社へ。
越後屋三井家が守護神として崇めています。
大きなスダジイやモッコク、カヤなどが観察できました。
さらに歩みを進め、牛島神社へ到着。患部を撫でると治癒するといわれる「撫で牛」が祀られています。
墨田区側の隅田公園。水戸徳川邸遺構である庭園や池を活かして整備されました。
本日のゴール地点。
解散後はスカイツリー方面、再び浅草方面へと午後の探索へ向かわれたようです。
(撮影・文・石川順子)