大人が愉しむ自然学校

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【報告】街の樹めぐりコース_第3回  丸の内日本橋エリア(2024年6月25日/27日)

森を楽しむ講座2024
街の樹めぐりコース_第3回 丸の内日本橋エリア
(2024年6月25日/27日)


「街の樹めぐりコース」は2017年にスタート。
日比谷、丸の内、日本橋界隈は過去3回ほど企画しています。
コロナ休止期間を挟み、5年ぶりのアレンジコースを散策しました


①スタートは「国会議事堂前駅」。外務省や国土交通省など大きな建物が並んでいます。
                       


②国会前庭から観察を開始します。回遊式庭園の南庭と洋式庭園の北庭からなり、
南庭にはサクラをはじめ、日米親善の証のハナミズキも多く植えられています。


③下見の日も講座の本日も人影はほとんどなく、庭を独り占め。
南庭は大名屋敷や有栖川宮廷を経て霞が関離宮となり、戦災で焼失。
その後に現在の回遊式庭園となりました。



④国会議事堂・正門前の横断歩道を渡り、北庭へ。


⑤洋式庭園の北庭には「日本水準原点」が設置されています。
付近には「甲乙丙丁戊」の5点の一等水準点も置かれています。


⑥国会前庭を抜け、お堀を桜田門方向へ。


⑦「桜田門」は正式には外桜田門といい、
本丸に近い内桜田門(桔梗門)に対してこの名がつけられました。


⑧桜田門のはす向かいにそびえるのは法務省旧本館。
この辺りはユリノキ、トチノキが街路樹として植えられています。



⑨トチノキの実がたくさんなっているのを発見。





⑪日比谷公園・祝田門に到着。自由の鐘」のある三笠山周辺ではマツ数種が観察できます。


⑫園内のアオノリュウゼツランやヒマラヤスギ、ゴヨウマツなどを観察し、
日比谷公園・有楽門を経て丸の内方面に歩を進めます。右手の石造りの建物は第一生命館。



⑬丸の内仲通りは金融機関の店舗が並んでいましたが、
ここ十数年で高層化や再開発が進み、お洒落な景観となりました。
ケヤキ、シナノキ、カツラ、ユリノキなどが植樹されています。



⑭緑が寄り添う憩いの空間となっている一号館広場。
三菱一号館(美術館として復元)は日本初の近代オフィスビルの起点となりました。


⑮美術館は現在リニューアル中。


⑯東京中央郵便局(KITTEビル)ポスト横のタラヨウ。


⑰こんな表示がありますが、道行く人は誰も気づいてなさそう・・・


⑱KITTEビルから丸ビルへ。


⑲ここには旧丸ビルの基礎杭として埋め込まれていた松杭が展示されています。
ベイマツ5443本が使用されました。


⑳丸ビルから行幸通りをすすみ、大手の森へ。奥に見えるのは東京駅


㉑「大手の森」は「都市を開発しながら自然を再生する」というコンセプトにより
大手町タワー敷地の約3分の1に相当する森が創られました。


㉒多種多様な樹が不規則な密度で植えられ、約十年が経過。
レッドリストに載る種も生息しはじめ、生物の多様性も高まり周辺地域全体への生態系にも貢献しています。


㉓5年ぶりにこの森をコースに組み込みましたが、
残念ながらキクイムシ発生の模様。前回はなかったトラップが見受けられました。


㉔本日約3時間のコース、ゴールは日本橋です。お疲れさまでした。

 

大手の森ではリピーターの受講生から「森が育っていることを実感」という声が
多く聞かれました。このエリアは再開発目覚ましく、日本橋周辺も刻々と様変わり。
業務終了後、スタッフは古式情緒溢れる室町の「日本橋玉ゐ」で
穴子ランチを楽しみました!
(撮影と文/石川順子)