大人が愉しむ自然学校

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【報告】アウトドアスキル森の教室2024リアル第12回(2025年2月22日)

4月から全12回で新規にスタートした講座の最終回でした。
本講座は年間を通して森を多角的にとらえるカリキュラムでキャンプを始め、
森林整備、森林観察など森林での幅広い活動を行うスキルやセオリーを学ぶ内容でした。

先月の「スノーシュースキル①菅平高原」 に続き「スノーシュースキル②菅平高原 ブナの森」を訪ねる内容でした。
菅平高原にブナ?と思われる方も多いかもしれません。
大洞地区に伐採を免れた天然のブナの巨木に会いに行きました。
この時期だからこそ、スノーシューで行くことのできる森です。


スタート地点まではオオマツ第1クワットリフトで移動。
ここでスノーシューを装着し、ブナの森を目指します。


天気予報では晴れでしたが、菅平周辺には雪雲がウロウロ。

晴れていればここから富士山が見えます。。


ニホンリスが落としたトウヒの枝を観察中。


今日、2月22日は「にゃん、にゃん、にゃん」の日と言うことで
ミズナラの冬芽でニャンコの手に似ているものを探す。

ゲレンデ歩きはここまで。尾根道に入っていきます。


尾根道に入ってすぐ、乾燥ムキタケに遭遇。
 

コブシの幼木を発見し、爽やかな香りを楽しんでいます。

こんな森の風景も素敵です。


積雪でいつもより目線が高くなるので普段気付かないものが見える。
アカゲラの古巣を発見し、中身を確認中。


樹皮の隙間にひっそりと。                   氷柱のようなカラマツの樹脂。
 

動物の足跡もあちこちに。
 

青空が広がってきました。お日様も時々。


ヤドリギ。
このヤドリギはこのコース開発を始めた15年前から存在しています。
去年初めて実を数粒つけていましたが、今年はこんなに!
少しお裾分けを頂き、味わいました。
 
ここで全コースの1/3。小休止で糖分補給。
お日様の暖かさに感謝。
尾根道を抜けて、少し林道を進みます。


遠くに菅平ダムが見えてきました。
ブナの稚樹が道端に。ブナの森に近づいた証拠か。


ミラーで集合写真。


林道からまた尾根道に入る。


ブナの稚樹がさらに増えてきました。
大学時代にブナの研究をしていたので説明に力が入ります。
 

枯凋性(コチョウセイ)の説明。
 

晴れたり、荒れたりと「ネコの日」だけあって猫の目の様に変わるお天気。
この先がお昼の休憩場所。
楽しみなランチタイム。
晴れてお日様が顔を出してくれました。
お昼で元気が戻ったところでいよいよブナの森上部へ。
片斜面を次の尾根道との合流まで踏ん張って足を進める。
 

大洞のブナの森上部へ到着。
ここからブナ巨木を目指して、新雪、深雪、急斜面の森をジグザク、ジグザク。


下るごとにブナの姿がちらほら。

 


このブナの森にはクマが多く生息しているため、夏場は行くことを禁止されていました。
その証拠がこれ。
  
いよいよ核心のブナの巨木へ。
 



存分にブナの巨木との対話を楽しみ、ブナの森下部のヒノキの森でお茶の時間。
 
手作りクッキーの差し入れ。
 
お茶の時間も晴れ。             エゾハルゼミの抜殻が輝いていました。
 
美味しいお茶を頂き、名残惜しくもブナの森を後に。
ブナの森を下り、作業道手前の沢に。
最後の難所。
全員無事に難所をクリア。
 
林道入り口までも自然の面白さを堪能します。まさしくセンス・オブ・ワンダー。
  
大洞の集落まで戻ってきました。
菅平の大洞のブナについては生態的な調査は行われています。
なぜ、この場所のブナだけが残されたのかについては分かりません。
カラマツ人工林の中で僅か3.8ha残されたブナの理由とこれからのブナの森について、
探究し続けたいと思います。
また来年の冬、このブナの森を訪れる予定です。
森の教室2024は本日で終了ですが、2025年も実施します。
詳細は下記リンクからご覧ください。
アウトドアスキル森の教室2025
ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。
撮影と文/事務局 加々美