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個人・親子向け

四季折々、森林や地域の魅力を発掘し、楽しみながら自然と人とが程よい距離感で関わることのできるイベントを各種提供しています。 日々の生活は、時間や情報に追われあわただしく過ぎ去ってしまいます。体験イベントを通してゆったりと自然に向き合い、森の恵みを享受しながら心身ともにリフレッシュしましょう。

【報告】街の樹めぐりコース~鶯谷上野エリア~(2023年11月23日/28日)

街の樹めぐりコースの開設当初からの定番エリア。
首都圏イベントとして 2010 年度に「しのばず池水鳥観察会」と題して開催したコースが ベースとなっています。


スタートは JR 鶯谷駅。
都内在住でも「初めて降りました」という方、多いです。


南口改札から右手方向へ坂を上り、東京国立博物館の北側沿いを進みます。
モチノキ、サンゴジュ、キカラスウリ、スダジイ、タラヨウ、アオギリ、シラカシ、 シロダモ、イイギリ、カクレミノ、イチョウなど実をつけている樹木や草本を観察。


寛永寺徳川将軍家霊廟。
ここにもスダジイ、シラカシの大木が。


寛永寺の歴史にも触れながらボダイジュ、シキミの実を観察。
境内にはチシャノキ、ヒマラヤスギなどの高木も。


寛永寺から谷中霊園へ。
ここは徳川慶喜を始め、渋沢栄一、横山大観、村田経芳(村田 銃の開発者)、鳩山一郎、長谷川一夫ら著名人の墓所多数。
この総重量 70 トンの大タブ ノキは渋沢栄一墓所整備に伴い伝統的工法「立曳き」で移植されました。




上野桜木界隈を抜け、東京芸術大学方面へ。
ようやく色づき始めたイチョウが陽を受け て輝いています。


イチョウ並木の反対側にはナンキンハゼ。例年より紅葉が遅い印象です。


奏楽堂を通過し上野公園噴水広場に到着。
広々した園内では自然樹形のケヤキ、イチョウ、ムクノキほか大木が観察できます。


三代将軍家光の時代の建物が現存している上野東照宮。
石造り神明鳥居から参道に並ぶ 50基の青銅灯籠、唐門、透塀、拝殿、幣殿、本殿はすべて国の重要文化財です。


唐門左手奥にある大クスは樹齢 600 年以上と言われており、幹太さは 8m 以上です。
境内が整備され以前よりずっと観察しやすくなりました。
参拝もそこそこに大クスに注目してるのは我々のグループだけですが。笑


東照宮から上野清水観音へ。
京都の清水寺を見立てたお堂で上野の山に現存する、 創建年時の明確な寛永寺最古の建造物です。


観音堂からはしのばず池を望むことができますが、周辺のわずかな斜面に自然のままの樹林(暖帯の沿岸地に広く分布するシイ・タブノキ林)が残されています。


本日のゴール=西郷隆盛像に到着です。
コロナ禍を経て家族連れ、外国人観光客でも大 賑わいの上野公園。
みんなで立ち止まって樹木を見上げていると「何をしているのです か?」とよく聞かれます。
今日も街なかで人目を引いています。

撮影と文/石川順子